血管肉腫(転位)について
犬 ゴールデンレトリーバー 7歳 ♀避妊済



Q.
 かかりつけの病院で「血管肉腫」と診断され、脾臓の摘出手術をしましたが、肝臓にも血管肉腫の転移が認められるとのことでしい た。今まで月1回体温等定期検診を受けながら、こんな先刻を受けるとは信じられない気持ちでいっぱいです。2日前も体温が急に下がり、かかりつけの病院へ 運びました。何か希望が持てるような手当てがないものでしょうか?




A.  残念ながらゴールデンレトリーバーには、血管肉腫という悪性腫瘍が大変多いです。血管肉腫は大変悪性度が高い腫瘍ですので、肝臓 に転移を起こしているケースも少なくありません。肝臓のびまん性転移を起こしてしまうと、手術による摘出は難しいですし、進行も大変心配です。しかしな がら、ワン ちゃんも頑張っているのですから、完治は無理ですが、出来る限りの治療を行い、生活の質を良くしてあげる事を目標としてあげるべきと思います。また、毎月 検診を受けていたのにという事ですが、大変残念ですが、レントゲンや超音波検査、CTなどの全身検査を受けなければ、なかなか診断は困難です。

 今出来る治療としては、抗癌剤の治療もあります。アドリアマイシンという抗癌剤を使用しますが、完全切除後の再発を予防するという目的で使います。です から、既に肝転移がある状態で、全く意味が無いというわけではありませんが、リスクを考えますとあまりお勧めはいたしません。また、免疫を向上して癌に負 けない身体を作り、癌の進行を遅らせ、本人の気分を良くしてあげる治療もあります。きのこ類や初乳などを化学的に抽出した内服薬や食事療法も有効で、腫瘍 細胞にとって増殖しやすい成分を抑えたり、癌に関係の無い成分を増やして、栄養バランスを取ったり、体力を上げるような成分が入った処方食もありますの で、是非お使いになられたら良いと思います。(詳しくは当院の外科腫瘍センターの ページをご覧下さい。)

 大切なのは、ワンちゃんの生活の質をあげることです。美味しい人間食やジャーキー、肉の缶詰などは、それ自身が病気を引き起こす事を考えると、何でもい いから食べる物をあげることはもってのほかで す。
上記の理由から、正しい良い生活環境を整えてあげる事が、ワンちゃんの幸せに繋がります。
 



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